キャンプや登山で使うアウトドアマットは大きく分けて3種類あります。
「エアマット」、「発泡マット」、「インフレーターマット」です。
この記事では「インフレーターマット」に注目、アウトドアメーカー4社・10種類のマットを紹介します。
インフレーターマットの選び方を紹介していくので、比較表を先にみたい場合は「目次」を開いて「比較検討したインフレーターマット」をクリックしてください。
キャンプ用インフレーターマットの特徴
・発泡・エアマットの良い所取りのバランス型
・発泡マットよりもコンパクトかつ快適な寝心地
・性能に対して高価格になりやすい
バルブを開けると半自動で空気が入り、発泡マットよりも優れた寝心地でエアマットより設営・撤収が簡単なマットレスです。
その特徴からエアマットと発泡マットの中間の存在として紹介されることが多いです。
収納サイズも比較的コンパクトで持ち運びやすいのもGood。
エアマットのような浮遊感が苦手な人はインフレーターマットがおすすめです。
キャンプ用インフレーターマットの選び方
インフレーターマットで注目すべきは「R値・厚み」と「収納サイズ」です。
発泡マットと比較して製品の種類が多くなり、各社の特徴が出ています。
R値と厚みで選ぶ
R値は断熱性を数値化した値で数字が大きいほど、断熱性が高くなります。
推奨値の目安は以下の通りです。
R値=2~4 春〜秋
R値=5~ 冬(厳冬期は6以上)
厚みも断熱性に関与しますが、寝心地により大きな影響を与えます。
体感的には「マットレス3cm + 寝袋」で地面の凹凸をほとんど感じられません。
収納サイズで選ぶ
使用するバックパックの容量次第ですが、3L前後がおすすめです。
エアマットの多くが1L前後に収納できるので、それらと比較すると少し大きめです。
発泡マットが9L前後になる事が多いので発泡マットを愛用しているとかなり小さく感じます。
収納サイズと重さで迷った場合、サイズを優先するのがおすすめです。
キャンプで使用するなら、駐車場からサイトまでの距離を歩くだけなので一度に持てる荷物を増やせるコンパクトな道具が適しています。
使い方で選ぶ
インフレーターマットを膨らませる方法は「吹き込み式」と「自動膨張式」です。
吹き込み式は、バルブに口をつけてゆっくり息を吹き込んで膨らませます。
実際にやってみると息が続かず、想像以上に体力を奪われます。
自動膨張式も最終的な硬さの調節に吹き込みが必要ですが、ある程度までは自動吸気するので楽チンです。
反面、収納時に空気を抜く際も吸気してしまう為、バルブ操作をしながら徐々に空気を抜く必要があり、コツを掴む必要があります。
比較検討したキャンプ用インフレーターマット
全ての商品を購入・使用した評価記事ではありません。各メーカーのカタログスペックを参考に比較します。
寝心地やブランド力など数値化できない魅力はぜひコメント欄で教えてください。
トップの性能は赤、次点の性能は青になっています。
製品名 | 重さ | 収納サイズ | 体積 | 使用サイズ | R値 | タイプ |
---|---|---|---|---|---|---|
THERMAREST プロライト | 510g | φ10×28cm | 約2.2L | 183×51×2.5cm | 2.4 | 自動膨張 |
THERMAREST プロライト エイペックス | 630g | φ12×28cm | 約3.2L | 183×51×5cm | 3.8 | 自動膨張 |
NEMO フライヤー(R) | 640g | φ17×25cm | 約5.7L | 183×51×5cm | 3.3 | 自動膨張 |
NEMO ZOR 20R | 380g | φ13×18cm | 約2.4L | 183×51×2.5cm | 2.7 | 自動膨張 |
NEMO ORA 20R | 490g | φ13.5×18cm | 約2.6L | 183×51×2.5cm | 2.7 | 自動膨張 |
SEA TO SUMMIT ウルトラライトS.I.マット(R) | 550g | φ13.5×26cm | 約3.7L | 183×51×2.5cm | 2.6 | 吹き込み |
SEA TO SUMMIT キャンプマットS.I.(R) | 705g | φ16×26cm | 約5.2L | 183×51×3.8cm | 4.2 | 自動膨張 |
SEA TO SUMMIT コンフォートプラス(R) | 845g | φ12×23cm | 約2.6L | 183×55×6.3cm | 4 | 吹き込み |
ロゴス セルフインフレートマット SOLO(カモフラ) | 1,500g | φ18×67cm | 約17L | 190×64×3cm | 記載なし | 自動膨張 |
ロゴス 55セルフ インフレートマット・SOLO | 2,000g | φ17×61cm | 約14L | 190×65×5.5cm | 記載なし | 自動膨張 |
THERMAREST(サーマレスト)、NEMO(ニーモ)、SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)、LOGOS(ロゴス)の4社を比較しました。
インフレーター式のマットはサーマレストが元祖で、海外メーカーの製品が強いです。
今回ロゴスを取り上げたのは私が所有しているからです。(o_ _)ノ
THERMAREST プロライト
使用時:183×51×2.5cm
重量:510g
R値:2.4
自動膨張式
定価:13,200円
インフレートターマットレスのパイオニア「サーマレスト」のスタンダードモデルです。
比較検討したマットで最小の収納サイズ。
2Lペットボトル一本分(約2.2L)なので、バックパックキャンプを行う方におすすめです。
迷ったらコレ!という感じの製品です。
THERMAREST プロライト エイペックス
使用時:183×51×5cm
重量:630g
R値:3.8
自動膨張式
定価:18,700円
プロライトより睡眠時の快適性を上げたモデルがプロライト エイペックス。
収納サイズが約1L、重量が120g増加しますが、使用時の厚みは2倍になりました。
マットレスは厚い物ほど快適性が増すため、アウトドアでも熟睡したい人におすすめのモデルです。
NEMO フライヤー
使用時:183×51×5cm
重量:640g
R値:3.3
自動膨張式
定価:12,100円
NEMOのマットレスの中でも睡眠時の快適性を追求したモデルです。
フォームを60%以上肉抜きする事で快適性を向上させつつ、収納サイズも抑えた製品。
他のNEMO製品と比べると収納サイズ、重量ともに大きくなりますが長時間持ち歩く必要がないキャンプなら、問題なし。
ただし、サーマレストのプロライト エイペックスと似た性能ですが価格面で考えるなら「フライヤー」がおすすめです。
NEMO ZOR 20R
使用時:183×51×2.5cm
重量:380g
R値:2.7
自動膨張式
定価:12,650円
ZOR(ゾア)は3シーズン対応のバランス型マットレストです。
比較した中で最軽量、収納サイズも2番目に小さく荷物を少なく・小さくしたいソロキャンプにピッタリの製品です。
縦横2方向の肉抜き加工を施すことで、軽量化を図りつつも保温性をキープしています。
NEMO ORA 20R
使用時:183×51×2.5cm
重量:490g
R値:2.7
自動膨張式
定価:11,000円
ZORより少し大きくて重いのがORA(オーラ)です。
マット底面(ボトム)の生地が75DポリエステルなのでZORよりも耐久性に優れたモデルと言えます。
ZORとスペック・価格帯が被っているので悩みますよね。
携帯製で選ぶならZOR・耐久性で選ぶならORAがおすすめです。
SEA TO SUMMIT ウルトラライトS.I.マット
使用時:183×51×2.5cm
重量:550g
R値:2.6
吹き込み式
定価:11,000円
シートゥーサミットのウルトラライトシリーズで最軽量のモデル。
1万円以下でインフレートマットを探している場合に一押しの製品です。
プロライトやZORと同等の性能でありながら価格は1万円以下です。
ただし、吹き込みタイプなので自動膨張に慣れていると手間に感じるかも。
収納サイズを妥協できる場合、一番おすすめできます。
SEA TO SUMMIT キャンプマットS.I.
使用時:183×51×3.8cm
重量:705g
R値:4.2
自動膨張式
定価:11,000円
R値4.2で冬も使用できるキャンプ用マットレスです。
価格も抑えてあり、インフレーターマットはどんな感じ?という人におすすめしやすいです。
収納サイズが5Lを超えるのが少し気になるので、バックパックの容量と相談して購入しましょう。
SEA TO SUMMIT コンフォートプラス
使用時:183×55×6.3cm
重量:845g
R値:4
吹き込み式
定価:18,150円
比較した中で最厚で寝心地に特化した性能かと思いきや、収納時2.6Lになるコンパクト設計。
シートゥーサミットのフラグシップなだけはあります。
お値段は高めですが、エアマットの寝心地が苦手という人はエアマットと同じくらいの値段で妥協できるかも。
ロゴス セルフインフレートマット・SOLO(カモフラ)
使用時:190×64×3cm
重量:1,500g
R値:記載なし
自動膨張式
定価:6,930円
私が所有しているマットなので、比較対象に入れてみました。
比較した中で最安なのはさすが初心者に優しいロゴス 。
厚みは3cmあるので寝心地には満足していますが、収納サイズ17Lはソロキャンパーには大きくないかい?
私が比較表を作るきっかけになった一本。
詳細は「【ロゴス セルフインフレートマット SOLO(カモフラ)レビュー】設営・撤収が簡単で個性的なカモフラージュ柄マット」で紹介していますので、参考にしてください。
ロゴス 55セルフインフレートマット・SOLO
使用時:190×65×5.5cm
重量:2,000g
R値:記載なし
自動膨張式
定価:8,250円
価格を抑えながら厚さ5.5cmを実現したインフレートマット。
カモフラシリーズに強いこだわりがなければ、55シリーズがおすすめです。
だけど、収納サイズが14Lはソロには大きいって!
大きな車を持っている人や、持ち運びを分担できる家族・友人とキャンプ行く時はありです。
キャンプ用インフレーターマットのマイチョイス「NEMO ORA 20R」
決め手は「価格と性能のバランス」です。
最後まで悩んだのは「NEMO ZOR」と「SEA TO SUMMIT ウルトラライトS.I.マット」です。
「NEMO ZOR」は「NEMO ORA」よりも110g軽量ですが、収納サイズは同等。
長く使う事を考え「ORA」の耐久性の高さを評価しました。
「SEA TO SUMMIT ウルトラライトS.I.マット」は収納サイズがネックになりました。
私はソロキャンプをする人間でも荷物が多い方なので、コンパクトなマットを求めていく中で約1Lの収納サイズ増は厳しいと感じました。
所有しているのは「ロゴス セルフインフレートマット・SOLO(カモフラ)」
実際は、安さに負けました。笑
テント(ロゴス ソロドーム)とセットで2万円だったので、思わず購入しちゃいました。
詳細は「【ロゴス セルフインフレートマット SOLO(カモフラ)レビュー】設営・撤収が簡単で個性的なカモフラージュ柄マット」で紹介しているのでぜひ参考にしてください。
その後、しばらく使い続けていますが寝心地など使用時の不満はほとんどありませんでしたが、携帯製がイマイチ。
何度も言いますが、ソロキャンプ に17Lはデカすぎます。
買換えを検討している内に、比較表を作り始めてせっかくならブログにしようと思った次第。
以下の記事では、「エアマットの比較」、「発泡マットの比較」を紹介しています。
ぜひ参考にしてください。
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