キャンプや登山で使うアウトドアマットは大きく分けて3種類あります。
「エアマット」、「発泡マット」、「インフレートマット」です。
この記事では「エアマット」に注目、アウトドアメーカー4社・11種類のマットを紹介します。
キャンプ用エアマットの特徴
・単一電池3本以下のウルトラライト
・地面の凹凸を抑える充分な厚み
・独特な寝心地は好みが分かれる
・パンクに注意!デリケートな道具
エアマットは名前の通り、空気を入れて使用するマットレスです。
空気の力で体重(体圧)を分散させ1箇所が圧迫されない為、介護の場面でも活躍しているマットレスです。
エアマットは風船のように口から息を吹き込むか、付属のポンプサックを使って空気を入れます。
空気入れの作業は重労働で、エアマットが初心者に敬遠される1つの原因です。
反面、収納する時はペットボトル1本分のサイズ感、重さは乾電池3本分以下になるミニマルキャンプにぴったりのアイテムです。
(単一電池130g/本で換算しています。)
キャンプ用エアマットの選び方
エアマットを選ぶ基準は、寝心地よりも収納サイズを重視します。
なぜなら、エアマット最大の特徴・魅力が「収納性」だからです。
個人的にインフレートマットの寝心地が好みですしね。
また、エアマットはR値が高い製品は少なく、多くは春〜秋の3シーズン対応モデルです。
R値の目安は以下の通りです。
R値=2~4 春〜秋
R値=5~ 冬(厳冬期は6以上推奨)
例外的に「THERMAREST ネオエアーXサーモ」は厳冬期仕様のR値=6.9という変態技術。もとい、優れた性能を持っています。
比較検討したキャンプ用エアマット
全ての商品を購入・使用した評価記事ではありません。各メーカーのカタログスペックを参考に比較します。
寝心地やブランド力など数値化できない魅力はぜひコメント欄で教えてください。
※トップの性能は赤、次点の性能は青となっています。
製品名 | 重さ | 収納サイズ | 体積 | 使用サイズ | R値 |
---|---|---|---|---|---|
THERMAREST ネオエアーウーバーライト(R) | 250g | φ9×15cm | 約1.0L | 183×51×6.4cm | 2.3 |
THERMAREST ネオエアーXライト(R) | 350g | φ10×23cm | 約1.8L | 183×51×6.4cm | 4.2 |
THERMAREST ネオエアーXサーモ(R) | 430g | φ10×23cm | 約1.8L | 183×51×6.4cm | 6.9 |
NEMO テンサー アルパイン(R) | 475g | φ8×20cm | 約1.0L | 183×51×8cm | 4.8 |
NEMO テンサー インシュレーテッド(R) | 410g | φ7.5×20cm | 約0.7L | 183×51×8cm | 3.5 |
SEA TO SUMMIT イーサーライトXT(R) | 390g | φ9×19cm | 約1.2L | 183×55×10cm | 1.2 |
SEA TO SUMMIT コンフォートライトマット | 515g | φ8.5×17cm | 約1.0L | 184×55×6.3cm | 2 |
SEA TO SUMMIT インサレーティッドマット(R) | 460g | φ11×24cm | 約2.3L | 183×55×10cm | 3.2 |
KLYMIT スタティックV2 | 463g | φ7.6×20cm | 約0.9L | 183×58×6.4cm | 記載なし |
KLYMIT イナ―シャXフレーム | 258g | φ7.6×15cm | 約0.6L | 183×45×3.8cm | 記載なし |
KLYMIT イナ―シャオゾン | 354g | φ8.9×15cm | 約0.9L | 183×55×4.4cm | 記載なし |
エアマットは高級機が多いですね。
シートゥーサミットやクライミットはまだ良心的に思えますもん。
(1万円以上の買い物なんですけど…。)
THERMAREST ネオエアーウーバーライト
使用時:183×51×6.4cm
重量:250g
R値:2.3
定価:28,600円
15Dナイロンの薄い生地を採用して軽量・コンパクトを目指した製品です。
15Dはストッキングに使われる糸くらいの細さです。
耐久よりも何よりも軽さに特化させた製品で、比較検討したエアマットの中で最軽量になっています。
ちなみに私が購入したエアマットの一つです。詳細は「【サーマレスト ネオエアーウーバーライト レビュー】軽いだけじゃない!設営・撤収が簡単なULなエアマット」で紹介していますが、ソロキャンプにおいて軽量コンパクトは最高に便利です!!
THERMAREST ネオエアーXライト
使用時:183×51×6.4cm
重量:350g
R値:4.2
定価:26,400円
ウーバーライトの出現までサーマレストで最軽量を誇ったエアマットです。
今も比較した中でも3番目に軽く、体全体を支えるマットの中で2番目の軽さです。
R値4.2なので冬も使えます。
持ち運びと使用時のバランスが取れた製品です。
THERMAREST ネオエアーXサーモ
使用時:183×51×6.4cm
重量:430g
R値:6.9
定価:33,000円
R値6.9を誇る厳冬期用エアマット。
雪中泊や高所など厳しい環境のキャンプや、寒さに弱い人はコレをおすすめします。
4枚のサーマキャプチャー層(熱反射板)を使用する事で高い断熱性を確保しています。
厚みも6.4cmあるので寝心地も良く、快適な冬の夜を過ごせます。
NEMO テンサーアルパイン
使用時:183×51×8cm
重量:475g
R値:4.8
定価:24,200円
ネオエアーXサーモに次ぐR値4.8で厳冬期の使用も可能にした製品です。
3枚の断熱フィルムで断熱性と保温性を高いレベルで実現します。
厚みが8cmあり、膝突きの軽減が期待できます。
さらに、収納時約1Lになるコンパクトさと500gを切る軽量性に脱帽です。
NEMO テンサーインシュレーテッド
使用時:183×51×8cm
重量:410g
R値:3.5
定価:24,200円
NEMO テンサーシリーズの中でバランスに優れた製品です。
断熱フィルムを2枚内蔵し断熱性を確保しながら、収納すると約0.7L(全体2位)にまでなります。
NEMOのエアマットは寝心地の評価が高く、登山者にも好まれる性能です。
テンサーシリーズは全て20D生地なので、耐久性に不安は残りますが使ってみたい性能です。
SEA TO SUMMIT イーサーライトXT
使用時:183×55×10cm
重量:390g
R値:1.2
定価:17,600円
SEA TO SUMMIT中で最軽量のエアマット。
独自の「エアスプラングセル」を採用しており快適性を向上させています。
R値1.2なので夏向きの製品と言えます。
予算の都合さえつけば、ネオエアーウーバーライトを購入したいですね。
SEA TO SUMMIT コンフォートライトマット
使用時:184×55×6.3cm
重量:515g
R値:2
定価:16,500円
収納時のコンパクトさが魅力のエアマットです。
使用時の厚みが6.3cmと、同社の他製品より薄めですが一般的な厚みはあります。
空気量調整を指先一つで行える独自バルブもいいですね。
SEA TO SUMMIT イーサーライトXT インサレーティッドマット
使用時:183×55×10cm
重量:460g
R値:3.2
定価:19,800円
「イーサーレーション(insulation)」とは絶縁と言う意味から防寒着などでも使われる用語です。
イーサーライトXTから重量が増えますが、R値を向上させ使用時の快適性を重視した製品です。
厚み10cmのエアマットは寝返りを打っても底つきせず、寝心地をしっかり確保できそうです。
KLYMIT スタティックV2
使用時:183×58×6.4cm
重量:463g
R値:記載なし
定価:12,650円
V字に切り込まれたラインが特徴的なエアマット。
V字のデザインは、空気室をはっきり分けることでマット内の空気の流れを抑制し、寝返りを打った時にエアマットの浮遊感を少なくする工夫です。
KLYMITは1g単位で重量を表示しているのも、メーカーの性格が出ているような気がします。
KLYMIT イナ―シャXフレーム
使用時:183×45×3.8cm
重量:258g
R値:記載なし
定価:13,750円
独特の形状が目を引くクライミットのエアマットは寝袋の中に入れて使うタイプです。
奇抜さなら他の追随を許しませんね。(*´Д`*)
必要な箇所だけをサポートする引き算の設計は収納時0.6Lのコンパクトさを実現しています。
KLYMIT イナ―シャオゾン
使用時:183×55×4.4cm
重量:354g
R値:記載なし
定価:15,400円
Xフレームと比べると少し大きめですが、0.9L・354gは軽量エアマットの中でもトップクラスの性能です。
オゾンはXフレームより床面積が大きい為、寝心地が改善されているみたいです。
全体を支えるマットに慣れていると少し違和感を感じそうですがどうなんでしょうか?
エアマットのマイチョイス「THERMAREST ネオエアーウーバーライト」
結局、最軽量に負けました。
サーマレストの寝袋ならばハズレはないだろうというブランド力も作用しました。
15Dナイロンの生地(ストッキング並)の耐久性に不安は残りますが、ハードに使わなければ良いのだろう。(*´꒳`*)
こういう一点突破した製品に心惹かれるのは生まれつきなのかもしれません。
キャンプを始めた当初は3万円のマットを購入する事になるとは思いもしませんでしたが、後悔のない買い物です。
詳細は「【サーマレスト ネオエアーウーバーライト レビュー】軽いだけじゃない!設営・撤収が簡単なULなエアマット」で紹介してます!
冬用で選ぶなら「THERMAREST ネオエアーXサーモ」
例えば年越しキャンプや、雪中キャンプをするなら「THERMAREST ネオエアーXサーモ」一択でしょう。
命と安全は他に変えられませんからね。
これがダメだったら、他のもダメだろうと諦めるしかないですもん。
下記記事では「発泡式マット」と「インフレート式マット」を比較しています。
ぜひ参考にしてくださいね。
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